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Honey and Bear

ここは、マンガ・アニメの感想ブログとなってます。 また、男性同士の恋愛マンガについての表記もありますので、初めてご訪問された方は、『ごあいさつ』をお読みください。

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美しいこと


一気に読みましたよ。
上下巻。


原作:木原音瀬
松岡洋介は週に一度、美しく女装して街に出かけ、男達の視線を集めて楽しんでいた。
ある日、女の姿でナンパされ、散々な目に遭い途方に暮れていた松岡を優しく助けてくれた男がいた。
同じ会社で働く、不器用、トロいと評判の冴えない男、寛末だった。
女と誤解されたまま寛末と会ううちに、松岡は「好きだ」と告白される。
松岡は、女として会わない決心をするが・・・。




上巻のあらずじのみ書きました。
以下、感想。






久しぶりに、しっかりとした恋愛小説を読んだ気がします。
一言で言えば、「良かった」です。


上巻では、女装した松岡と男だと気づいていない寛末のやり取りが中心でした。
一つひとつ確認するように相手の良いところを見つけてしまう松岡。
自分は男なのにと葛藤しますが、ひた向きに愛情を注がれると、松岡じゃなくても絆されますよ。
何度か自分の秘密を打ち明けようと試みますが、ズルズルと付き合ってしまいます。
このままでもいいか、とさえ思ってしまうほど寛末は松岡にとって居心地が良かった。
あぁ、流されてるな、と思いましたよ。
でも分かるよ。うん。
で、とうとう女装していたことを打ち明けます。
寛末の「どんな姿でも愛しています」を信用して。
ここからの流れは辛かった。
いつの間にか、追いかけられることから追いかけることに切り替わっていて、松岡の必死さが伝わってきます。
何よりも、自分を傷つけると分かっていながら「一回、セックスしてよ」という松岡は痛々しかったです。
そして叶わなかった恋を諦めるために、寛末と決別します。
忘れようとアレコレしていますが、未練タラタラなのが丸分かりです。
吹っ切れるために、女性を紹介してもらいますが、そこで寛末と偶然出くわします。
あ、私なら死ねる。
というか、読んでる最中、心臓が止まるかと思った。
自分じゃなくて他人と腕を組んでいる姿を見るのは、会わないでいた時より衝撃が強いですよ。
しかも、その隣にいるのは「女性」。
もう、自分が松岡なら逃げてますよ。
同僚とか、友達とか関係ない。
それでも付き合ってあげる松岡は良い人なのか、おバカなのか・・・。


というところで、下巻に。


下巻は、松岡視点と寛末視点。
最初の松岡視点は、相変わらず痛い。
感情がグサグサと胸に突き刺さります。
忘れよう、忘れようとしているのに、また寛末が追っかけてきます。
いつの間にか、立場が逆転。
同僚経由で寛末が松岡のことを詮索していると聞くと、そりゃ期待しますよ!
なのに、「恋愛感情じゃないような気がする。でも君が気になる」とか言ってくる始末。
もう松岡を解放してあげて。と、真剣に思ってしまいました。
でも、一定の距離をとって接触してくる寛末。
私が辛くて泣きそうだよ。
最後の「俺が寛末さんを好きだってことを、逆手に取らないで・・・」で、とうとう泣きました。
しんどいよ・・・。

寛末視点では、初っ端から寛末がやってくれます。
ま、その行動も仕方ないのは理解できます。
松岡視点で考えると、辛いですが。
自分の気持ちを確立したものにするために、松岡と友人関係を結びます。
寛末にとったら最高の友人でしょう。
自分の話を聞いて、ちゃんと駄目なところは指摘してくれて。
うん。そうだよね。どんなに好きだと言われても、その気がなければ無理なものは無理だ。
でもやっぱり、その曖昧な関係も松岡のリストラで均衡を崩します。
公園でのやり取りは、本作の中で一番読むのが痛かった。
期待していた分だけ、下された結論は重かったです。

田舎に戻った寛末が思い起こすのは松岡のこと。
もう、いい加減気づいてください!と寛末の尻を蹴りたくなりました。
元カノの結婚式で会えるかも、と期待に胸を弾ませ松岡に連絡するもメールも番号も変更されていた。
それは、自業自得だよ、寛末。
しかし、式場での再開。
バカな犬みたいに喜ぶ寛末ですが、松岡は他人行儀。
そこでショックを受けますが、遅いよ寛末。
何だかんだと言いながら、やっぱり現れる松岡。
松岡、お前もバカだ。
そしてやっと気づく松岡のサイン。
なんだこいつ。可愛すぎだろう。
で、やっと告白。
上手くい・・・くはずもなく、もうひと悶着。
しかし、落ち着くところに落ち着いて、一先ず終わり。って感じでしたね。




何だろう。感想じゃないわ。
でも、ここまでしっかりと恋愛だけにポイントを置いてある話は大好きです。
木原さんの文章は、相変わらずグサグサと痛い所をついてきますが^^;
主人公である松岡が、内面がとても女性的である事に違和感を感じないのは、ひた向きさのせいでしょうか。
相手の寛末も、BLとしては夢のない男でしたが世の中にはわんさか居そうです。
しかし、後半の松岡の可愛さは異常でしたね。
特に、新幹線から寛末の送ったメール内容に、「何だよ!可愛すぎるだろ!!」と叫びました。
松岡、私のところに嫁として来い!


心が痛くなるほどの純粋で真っ直ぐな恋愛でした。
きっと、しばらくしたら読み返すだろうな。

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